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意外と奥が深い詐欺事件
詐欺事件に関する記事を追加しました。

意外と奥が深い詐欺事件

みなさんにとって詐欺という言葉は非常になじみ深い言葉だと思います。そのため、詐欺罪がどのような犯罪のことを指すのか容易にイメージしやすいと思います。振り込め詐欺など、詐欺罪は最近の刑事事件のトレンドの1つでもあります。

刑法は、詐欺罪について、「人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する」と定めています(刑法246条1項)。この規定をもう少し詳細に検討すると、詐欺とは、「被害者を欺き(欺罔行為)、被害者を錯誤に陥らせ、被害者の財物を交付させて、それを取得する」犯罪といえます。

つまり、刑事事件の詐欺罪と言えるためには、欺罔行為・錯誤・財物交付・財物移転という一連の流れがあることが必要となるので、欺罔行為・錯誤・財物交付・財物移転のどれかが欠けるような場合、詐欺罪は既遂になりません(場合によっては詐欺未遂が成立することもあります)。

実際の詐欺事件では、検察官が被告人の行為について詐欺罪が成立することを立証し、弁護士が欺罔行為や財物交付について争うことが多いです。最近の判例でも、欺罔行為がない(「人を欺く」とはいえない)ことを理由に被告人を無罪としたものがあります(最高裁平成26年3月28日決定参照)。

また、例えば、試着中の服を店員の目を盗んでそのまま着て帰ったケースのように窃盗罪(刑法235条)との区別が問題となる場合もあります。さきのケースの場合、試着段階では、店員は品物を客に「交付」(刑法246条1項)したとはいえず、未だ品物の占有は店側にありますから、そのまま品物を持ち出す行為は、他人の占有する物を勝手に奪うことと同じなので窃盗罪が成立することになります。

日常では、「だました」ことが「詐欺をした」とイコールで結びつくことが多いですが、法律上では「だました」ことが「詐欺をした」とイコールで結びつくわけではありません。

上記以外にも、詐欺罪の成立については法律的に難しい問題があります。刑事事件における詐欺の被害者・被告人の関係者は、詐欺の成否に関し警察や弁護士などの専門家に相談することをすすめます。

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